TOKYO FM50周年! 記念番組とこれまでの歴史を振り返る
TOKYO FMはこの度めでたく50周年を迎えました。
ここで、これまで放送されてきた東京FMの歴史や番組を振り返ってみたいと思います。
まずはTOKYO FMについて基本的な情報をおさらいします。
目次
TOKYO FMの歴史
正式名称は株式会社エフエム東京。TOKYO FMはステーションネームなんです。
キャッチフレーズは「Life Time Audio 80.0」。
開局は1970年4月26日。周波数は80.0MHz。全国FM放送協議会(JFN)のキー局として運営されています。
TOKYO FMの前身はFM東海と呼ばれる放送局です。
FM東海というのは、学校法人東海大学が開設した日本で最初の民間放送FM局で、開始当初はFMラジオ放送の実験局で、実用化試験局でした。
このため、FM東海の正式名称は『東海大学超短波放送実用化試験局』というものなんです。
当時の郵政省と放送に関していくつかの騒動を経て、株式会社形式の民間放送に移行することとなり、FM東海が廃局しFM東京が誕生しました。
このため、現在も東京FMの株式は、学校法人東海大学が最も多い10.22%もの株を保有しています。
TOKYO FM番組の歴史
TOKYO FMはこれまでどのような番組を放送してきたでしょうか。
TOKYOFM開始直後には、後の人気番組『コスモポップスベストテン』の前身となる『ヤマピットポップスベスト10』が開始されます。
ちなみに、TOKYO FMを代表する番組の一つ、JetstreamはFM東海の頃から放送されていた非常に古い番組なんですよ。
1990年代からはラジオ局の増加により聴取率争いが始まり、主にJ-waveとはライバルにあたる関係だったのだそうです。
このことが影響したのか、現在のTOKYO FMを代表する人気番組が続々と生まれます。
1992年から『山下達郎のサタデーソングブック』が開始され、1994年には『ディア・フレンズ』も開始されます。
更に1999年には大人気番組の『やまだひさしのラジアンリミテッド』シリーズも開始され、TOKYO FMの人気を揺るがないものとしました。
また、木村拓哉や桑田佳祐、福山雅治等の人気アーティストがパーソナリティを務める番組も始まります。
2000年に入ると、1990年から放送されていたFMソフィア等の番組が終了するなどして大幅な改変が実施され、現在も根強い人気を誇る『SCHOOL OF LOCK!』、『Blue Ocean』が開始されます。
現在も続く人気ラジオドラマ『NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE』も2006年に開始されるなど、現在の番組編成に近い形になってきます。
2009年からは毎週月曜日を『Green Monday』として、green電力による放送も行われるようになりました。
2010年代に入り、43年も続いた長寿番組である『コスモ ポップス ベスト10』が終了し、『福山雅治のSUZUKI Talking F.M.』19年の歴史に幕を下ろします。
その代わりに、現在も続く『LOVE CONNECTION』『Skyrocket Company』『ももいろクローバーZのSUZUKI ハッピー・クローバー!』『高橋みなみの これから、何する?』等が放送開始となります。
現在の東京FMの人気番組
歴史を振り返ったところで、次は現在非常に人気のある番組をいくつか紹介したいと思います。
どれも僕のおすすめなので、まだ聴いたことのない方は是非一度聴いてみてください。
- パーソナリティ:やまだひさし
- 時間帯:毎週金曜日 1:00~2:00
TOKYO FMとJFN系36局ネットで放送されている番組です。
1999年からやまだひさしのラジアンシリーズが開始され、瞬く間に人気となり、現在は4章目にあたります。
下ネタを交えつつ、悩み相談や大喜利、クイズなど様々な企画が用意されています。
番組を開始するにあたって「今までのラジオ番組の常識を覆して、好きなことをやってほしい」という趣旨があり、音楽的に素人のやまださんがパーソナリティとして選ばれたのだそうです。
時々覗かせるやまださんの真面目な面もリスナーを惹きつける魅力の一つでしょう。
・Skyrocket Company
2013年より放送されている『ラジオの中の会社』というコンセプトの番組です。
元々はTOKYO FMスペイン坂スタジオオープン20周年記念番組で、2016年まではスペイン坂スタジオから生放送されていました。
(現在はスペイン坂スタジオは閉鎖され、半蔵門本社アースギャラリーから放送されています)
『明日への狼煙をあげるためのアフター会議』として社会人を応援しており、リスナーは20代~30代の社会人が中心です。
番組のイベントとして、月に一度『飲み会』を居酒屋で開催しています。
マンボウやしろさんの軽妙なトークと、ツッコミを入れつつ時々自分もボケてしまう秘書の浜崎さんのやりとりが魅力。
僕の個人的なお気に入りは、浜崎さんのモノマネです。
- パーソナリティ:さかた校長、こもり教頭
- 時間帯:毎週月曜~木曜 22:00~23:55
2005年から続く人気番組で、TOKYO FMをキー局にJFN系38局で放送されている番組です。
『未来の鍵を握るラジオの中の学校』がコンセプトで、出演するアーティストやゲストを先生と呼び、各番組を授業、リスナーのことは生徒と呼ぶのが特徴です。
主に中高生向けの番組ですが、各アーティストの「らしい」アドバイスや意見を聞けるので、幅広い年齢の方が聴いてもためになること間違いなし。
公式サイト・スマホアプリ内では掲示板というものがあり、生徒が番組のテーマや好きなことを書き込むことができるようになっており、この内容を見て授業が進行されたり、先生が生徒に電話をかける逆電が行われたりします。
リスナーとパーソナリティの一体感が楽しめる番組です。
- パーソナリティ:福山雅治
- 時間帯:毎週火曜~土曜日 0:00~0:55
ラジオを聴かない方でもご存知の方も多いでしょう、TOKYO FMの名物番組です。
世界各国の都市の紹介をするなど、ムーディな雰囲気ただようイージーリスニングの音楽番組です。
また、パーソナリティを機長またはキャビンアテンダントと呼ぶのが特徴です。
これについては、航空会社のJALが提供していた番組であることから来ているとのこと。
この番組はTOKYO FMの前身である東海大学の試験局FMにて放送開始されたFM東海時代から存在する番組で、1967年より放送開始されている全国FM放送協議会における最長寿番組なんです。
2020年3月31日以降は福山雅治さんがパーソナリティを務めており、今も根強いファンに支えられています。
TOKYO FM 50周年記念番組
TOKYO FMは50周年を記念して、様々な番組が放送されました。
まず特別番組として、『LIFE TIME MUSIC 80』を2020/04/29の09:00~21:00にオンエア。
TOKYO FMの周波数である80にちなんで、80曲のリクエストのオンエアを目指します。
※オンエアは終了しています。
他にも、「True Stories」、「TOKYO FM開局50周年『アイ・ラブ・ユー~僕はきみのラジオ~』」等、豪華ゲストを迎えた50周年に相応しい豪華な番組となっています。
また、アニバーサリーソングとしてSEKAI NO OWARIが『周波数』という楽曲を提供しています。
TOKYO FM50周年記念サイト
TOKYO FMでは50周年を記念して、特設サイトが作られています。
こちらのサイトではこれまでの歴史を振り返ることができるようになっており、開設から現在までの歩みを見ることができます。
FMラジオと人々がどのように関わってきたのか、生活に与えてきた影響が紹介されています。
こちらのサイトデザインはSunday Project Applicationsという会社が担当しており、これまで数多くの魅力的なウェブサイトのデザインを手掛けているようです。
こんな時だからこそラジオを楽しむ!
TOKYO FM50周年は新型コロナウイルスにぶつかることとなってしまいましたが、こんな時だからこそラジオの真価を発揮できるとも言えます。
ラジオは遠く離れた人々をつなぎながら、密になる環境を作ることはありません。
むしろそれぞれ離れていながら一体感を感じたり、共有したり、ライブやコンサートのような楽しさを感じることのできるメディアです。
こんな時だからこそ、FMラジオの面白さを再確認できることでしょう。
この度の開局50周年は、最もラジオが役立ち、その魅力を再度広めてくれるものとなりそうです。